信念だけは曲げなかった少年時代
どんな幼少期・学生時代を過ごしたか教えてください
── 幼少期の想い出を教えてください
今振り返ると、ほんまに昭和のやんちゃ坊主やったと思います。今みたいな時代にはなかなかおらんタイプやったんちゃうかな。でも、弱いもんいじめだけは絶対にせえへん、その一線だけは自分の中で決めていました。親からも「弱い人は助けろ」と厳しく言われて育ったので、そこはずっとぶれなかったですね。やんちゃではあったけど、大人にはよう助けてもらいました。PTAの人や町の大人たちが「こいつはそんな悪いやつちゃう」と見てくれていて、気づけばいつも味方がいてくれた。そういう意味では、人に恵まれて育った幼少期やったと思います。
学生時代について詳しくお聞かせください
── 学生時代はどのように過ごしていましたか?学生時代に目標にしていたことはありますか?
学生時代も、まっすぐ優等生やったわけではないです。けど、その頃から「男としてどう生きるんや」「どんな人生にするんや」みたいな話を、仲間とようしていました。野球にも本気で打ち込んでいて、自分ではプロに行けると思っていた時期もありました。でも、元プロ野球選手の清原さんみたいな本物のスターと対戦した時に、「ああ、プロに行く人間はレベルが違うんやな」と思い知らされたんです。そこは悔しかったけど、同時に、自分の現在地を知る大きな経験にもなりました。夢を見て、壁にぶつかって、でもそこで終わるんじゃなくて、自分の生き方を考え続けた。それが自分の学生時代やったと思います。
社長になるまでのきっかけやキャリアについて伺います
── 初めて就職したきっかけや、その職場での経験を教えてください
最初の就職は、自分で完璧に決めたというより、周りの大人に導かれて始まった感じですね。学校を離れようとした時も、「お前は勝手には辞めさせへん」と先生に言われて、卒業生がやっている工務店を紹介されました。そこから現場に入って、怪我もして、しんどいこともいっぱいありました。でも、その後も社長たちに可愛がってもらって、「業務をこなすだけじゃあかん、経営者になれ」と叩き込まれたんです。ただ働くんじゃなく、どう価値を出すか、どう人の上に立つかを若い頃から教えられた。その経験が、今の自分の土台になっています。面接ではなく人の縁で道が開いてきた人生やったからこそ、人との出会いの重みは今でもよう分かっています。
人を育てる会社の原点
企業名に込めた想い・由来を教えてください
「タスク・フォース」という名前には、一人ひとりがプロとして集まり、力を発揮する集団でありたいという想いを込めています。もともとは任務遂行のために、それぞれの分野の一番強い人たちが集まる“プロジェクトチーム”のような意味合いの言葉です。飛行機なら飛行機、攻撃なら攻撃、その道のプロが集まるから強い。会社も同じで、誰か一人がすごいんじゃなくて、それぞれが活躍できる幅を広げたら、もっと勝負できるし、もっといい仕事ができる。そんな考え方が根っこにあります。だから社名そのものが、会社の理想の姿を表しているんです。
事業を始めるきっかけについて教えてください
── この事業を手がけることになったきっかけや経緯はどのようなものですか?初めてこの事業に関わることになった時の心境を教えてください
正直に言うと、最初から今の事業を強く志していたわけではないんです。もともとは建築やデザインの方に興味があって、電気の仕事は「ビリビリくるし、ほんまは好きちゃうねん」と思っていたくらいでした。でも、勤めていた会社が厳しい状況になって、自分が営業して取ってきた仕事を「引き継げ」と言われた。そこから独立の流れが生まれたんです。前から一人で大工仕事みたいなこともしていましたし、現場も営業も見てきたから、やるしかなかった。理想通りのスタートではなかったけど、目の前の仕事と人に向き合っていく中で、今の会社の形ができていった。だからこそ、机上の話じゃない、現場発の強さがうちにはあると思っています。
事業に込めた想いについて教えてください
── この事業を通じて、どのような想いを世の中に届けたいと考えていますか?
事業そのものにロマンを乗せるというより、「この場所なら人が育つ」「この仕事なら社員が無理なく成長できる」と思えることを大事にしています。極端な話、たこ焼き屋が一番いいなら、たこ焼き屋でもええと思ってるんです。ただ、今の自分たちにとって経験もあって、知恵も絞れて、価値を出しやすいのがこの事業やということ。そこにいちばん意味がある。根っこにあるのは、やっぱり人の成長です。人が変わっていく、伸びていく、その姿を見るのがいちばん楽しい。しんどいことも多いけど、それでも続ける理由はそこに尽きるかなと思います。会社は事業のために人がいるんじゃなくて、人が育つために事業がある。その感覚はずっと持っています。

人を見て、人を伸ばす
趣味・特技について伺います
── 趣味や特技に関してのエピソードがあれば教えてください。また、趣味や特技が仕事に活かされているなと感じたことはありますか?
趣味や特技と言われると、いわゆる分かりやすいものより、人の状態を感じ取ることかもしれません。社員の顔を見たら、だいたいメンタルは分かるんですよ。「ちょっと元気ないな」とか、「今は頑張ろうとしてるな」とか、メールの入れ方やちょっとした報告でもなんとなく伝わってくる。若い頃から「束ねるのがうまい」と言われることはあって、それが今の仕事にも生きてるんやと思います。特別なスキルやと言うつもりはないですけど、人の変化に気づいて、その人に合う声のかけ方を考えるのは、昔から自然にやってきたことですね。経営にも現場にも、それはすごく大事やと思っています。
経営者としての「自分らしさ」についてお聞かせください
── ご自身の強みや個性について、どのように捉えていますか?また、その強みを活かして、どのように事業や経営に反映させていますか?
自分らしさを聞かれると、正直「運だけですわ」と答えてしまうんですけど、周りから見ると違うらしいですね(笑)。ただ、自分の中で大きいのは、やっぱり行動型やということです。考えすぎる前に、まずやってみる。世の中なんて、計画立ててる間にも変わっていくから、動いてから考えたらええやんっていう感覚が強い。あと、社長という立場に偉そうに乗っかるのも好きじゃない。一人ひとりが主人公で、一人ひとりが人生の社長やと思ってるから、自分だけが前に出る会社にしたくないんです。役割は違っても、横並びでみんなが自分の人生を動かしていく。そこを本気で信じてるのが、自分らしさやと思います。
ご自身の経営者としての強みを活かした具体的な取り組みについて伺います
── 「これは自分だからこそできた」と思える取り組みや成果はありますか?
自分だからこそできていることがあるとしたら、人の話を親身に聞いて、「この人は何を実現したいんやろう」と仕事の奥にある想いまで受け取ることやと思います。実際、周りからも「相談しやすい」「この人ならどうにかしてくれそう」という意見が多いそうです。仕事の依頼でも、単に案件の話だけじゃなく、「組織をこう変えたい」「こんな未来をつくりたい」という相談が自然と集まってくる。地方創生の話でも、行政から声がかかったりするのは、そういう信頼の積み重ねがあるからやと思います。社員に対しても、元気がない時にどんな言葉をかけるか、どう伸ばすかを考える。人を見て、人に合わせて関わることが、自分の経営のいちばん大きな武器かもしれません。
若者が輝けば会社は伸びる
これから先の会社としての成長について伺います
── 会社の規模・成長率について、どのように会社を大きくしていきたいですか
これからの成長について、何年後に何十億とか、そういう大きな数字を先に掲げたいタイプではないんです。もちろん成長は大事やし、建設の仕事はこれからも必要とされると思っています。ただ、上から数字を決めてしまうと、末端の人間が苦しむだけになることが多い。それは違うと思うんです。人にはそれぞれ成長スピードがあるし、若い人が生き生きと活躍できる会社になれば、売上なんて後からついてくる。だから、うちの成長は「無理やり作るもの」じゃなくて、「みんなが力を発揮した結果として自然に伸びるもの」でありたい。そこが、自分の考える会社の成長の形ですね。
これから先に取り組みたい社会貢献・社会課題解決の取り組みについて伺います
── 事業を通じてこれから先どのように貢献・社会課題に向き合っていきたいとお考えか教えてください
社会貢献で言えば、地方創生はやっぱり大きなテーマです。人口が減って、住みにくい、働きにくいと感じる場所が増えていく中で、夢を持って笑顔で生きられる社会をつくりたい。そのためには、地方に人を呼び込むこともそうやし、そこに働きやすい会社や環境をつくることも大事やと思っています。社会貢献って、何か特別なことだけやないんですよ。目の前の人が前向きに働ける会社をつくることも、立派な社会貢献の一つやと思うんです。若い人が希望を持てる場所を増やすことが、これからの日本に必要なことやと本気で感じています。
経営の信念と事業の展望について伺います
── 経営者として「経営をする上でこれは絶対に譲れない」と思う信念や価値観はありますか?その信念を事業運営にどう反映させていますか?また、事業の展望について、これから先の事業をどのように拡大・運営していきたいか教えてください
経営をする上で絶対に譲れへんことがあるとしたら、「仕事ください」と言うな、ということです。こちらから安売りしてお願いするんじゃなくて、「やってください」と言われる存在になれ、与えられる人になれ。それを若い頃から叩き込まれてきました。部下を安く売ることは、その人の価値を下げることやとも教わってきた。だからこそ、どこよりも高い品質で、どこよりもええ仕事をする。その誇りは持ち続けたいんです。展望も同じで、会社だけが大きくなることより、一人ひとりの価値が上がることの方が大事。社員が自信を持って働けて、外からも必要とされる。そんな集団であり続けることが、うちの未来やと思っています。

人生の社長になれ
このインタビューを読んでいただいた学生さんへのメッセージをお願いします
学生のみなさんに伝えたいのは、ほんまにシンプルです。自分の人生の社長になってほしい、ということです。誰かに正解を決めてもらうんじゃなくて、自分で考えて、自分で選んで、自分で動く。その積み重ねが人生をつくっていくんやと思います。失敗してもええんです。むしろ失敗の中にしか学べへんことがいっぱいある。うちに来るかどうかは別としても、若い人たちは日本の宝やし、世界に羽ばたける存在になってほしい。そのために、もしうちで一緒にやるなら、できることは本気で協力する。挑戦したい人、自分の可能性を広げたい人には、すごく面白い環境やと思います。
