「誰もやっていない道を切り拓き、日本を強くする。熱と誠実さを胸に未来を創る」
どんな幼少期・学生時代を過ごしたか教えてください
── 出身地はどちらですか?ご家族はどんな方々でしたか?幼少期の想い出を教えてください
私は埼玉県蓮田で育ちました。両親や親族は奄美大島の出身で、ルーツは南国にあります。幼少期の自分は、とにかく友達が多く、クラスの誰とでも分け隔てなく仲良くできるタイプでした。陰キャとも陽キャともヤンキーとも仲が良かった“バランサー”のような存在で、自然と皆をまとめる役割を担っていました。ただ同時に、人と同じことをするのは嫌いで、部活に入るのも避けました。高校では自らイベントサークルを立ち上げ、昼間にクラブを貸し切って4,000人以上の高校生を集めた大規模イベントを開催するなど、常に新しい道を模索していました。周囲に合わせるのではなく、自ら環境をつくることに面白さを見出していました。
学生時代について詳しくお聞かせください
── 学生時代はどのように過ごしていましたか?学生時代に目標にしていたことはありますか?学生時代の想い出を教えてください
高校時代から「人と同じことはやらない」という思いが強く、既存の枠を飛び越えて挑戦を続けてきました。早稲田大学本庄高校に進学した際も、進学率100%という効率の良さを見込んで選び、徹底的に勉強しました。大学入学後はサークルに所属せず、スノーボードのプロを目指すことを決意。しかし練習中の怪我で腰を骨折し、長期入院を経験。このとき「人はいつ死ぬか分からない」と強烈に意識し、残された人生をどう生きるかを真剣に考えるようになりました。結果として「挑戦して生きる」という生き方が確立され、この覚悟が今の自分の原点となっています。
社長になるまでのきっかけやキャリアについて伺います
── 初めて就職したきっかけや、その職場での経験を教えてください。また、会社を立ち上げることに対して、準備など取り組んだことを教えてください
大学卒業後の進路では「営業力を極めたい」という思いを持っていました。そこで選んだのが、当時「日本一営業力が強い」と言われたキーエンスです。同期の中で最短で責任者候補となり、結果を出すことに徹底してこだわりました。営業の本質を理解し、どんな商材でも売れるという確かな自信を得られたのは大きな財産です。同時に「惜しまれて辞める」ことを信念に掲げ、実際に責任者の辞令を受けたその日に退職を決意しました。常に次のステージを見据え、「社長と直接向き合える仕事」を求めて転職。挑戦を恐れない自分らしさの表れであり、キャリアの重要な転換点となりました。
業界を変える逆転の発想
企業名に込めた想い・由来を教えてください
「Byside」という社名とロゴを決めるのに3か月を費やしました。社名は企業の人格を象徴すると考えており、「寄り添う」という意味を持たせています。M&A業界は従来、売り手と買い手のアドバイザーが対立し、交渉の場は常に緊張感に包まれていました。しかし私は“買い手に特化する”という業界唯一のモデルを打ち立て、関わる全ての人に寄り添う姿勢を明確にしました。相手の立場を尊重し、譲れる部分は譲り、譲れない部分は守る。そんな誠実な関わり方を示す社名として「Byside」が生まれました。響きの良さと独自性も重視し、今では社員にも業界にも深く浸透しています。
事業を始めるきっかけについて教えてください
── この事業を手がけることになったきっかけや経緯はどのようなものですか?また、この事業を通じて、最初に「実現したい」と思ったことは何ですか?
前職でM&A仲介業務に携わっていたとき、社外から「買い手を探してほしい」という相談を受けることがありました。しかし仲介業務に追われ、十分に対応できない現実がありました。その一方で、多くの中小企業が「買い手を見つけられず困っている」状況を抱えていたのです。この矛盾を目の当たりにし、「買い手に特化したFA型モデルを広めれば業界は必ず変わる」と確信しました。挑戦心を持ちながらも、社会的意義を追求できるモデル。それこそが自分にしかできない事業だと思い、Bysideを創業しました。
事業に込めた想いについて教えてください
── この事業を通じて、どのような想いを世の中に届けたいと考えていますか?
M&A業界を再定義したい。それが創業時からの想いです。従来、中堅・中小企業のM&Aは「仲介型でなければ成立しない」と考えられていました。そこに風穴を開けたい。「FA型でも決まる」という事実を世の中に示すことが、自分に課せられた使命だと思いました。中小企業の未来を支えることは、ひいては日本全体の経済を強くすることにつながります。この信念が揺らぐことはなく、今でも事業の推進力になっています。

人に好かれる力で築く独自モデル
趣味・特技について伺います
── 趣味や特技に関してのエピソードがあれば教えてください。また、趣味や特技が仕事に活かされているなと感じたことはありますか?
現在の趣味はゴルフとスノーボードです。ゴルフは経営者同士が自然に出会い、本音で語り合える場であり、ビジネスのきっかけになることも多々あります。コンペでしか会えない経営者も多く、プレーを通じて築いた信頼関係から案件が生まれることもあります。また、社員とも一緒にラウンドし、交流を深める大切な機会としています。スノーボードは学生時代からの情熱で、今も家族と一緒に楽しむ大切な時間です。特に娘たちと一緒にゲレンデに立つ瞬間はかけがえのないもの。趣味を通じて人脈を広げ、家族との時間を大切にしながら、仕事にも還元できることを実感しています。
経営者としての「自分らしさ」についてお聞かせください
── ご自身の強みや個性について、どのように捉えていますか?また、その強みを活かして、どのように事業や経営に反映させていますか?
私の強みは「人に好かれる力」です。幼少期から誰とでも仲良くできるバランサー気質は、今の事業モデルに直結しています。Bysideは現在、400社以上のM&A事業者と提携し、買い手探索を任されています。これは業界内で敵を作らず、信頼を築いてきたからこそ成り立つモデルです。従来のM&Aでは他社は競合関係にありましたが、私たちは「協力者・パートナー」として関わり合う。そんな仕組みを作れたのは、敵を作らず、好かれる力を活かしてきたからです。結果として業界内に唯一無二の立ち位置を確立できました。
ご自身の経営者としての強みを活かした具体的な取り組みについて伺います
── 「これは自分だからこそできた」と思える取り組みや成果はありますか? また、特にこだわっている商品やサービス、または社内の文化などがあれば教えてください
一番の強みは「人に嫌われないこと」かもしれません。実際、事業上では他社と競合するのではなく、協力関係を築くスタイルを取っています。創業当初から、人との信頼関係を軸にビジネスモデルを組み立て、今では多くのパートナー企業から相談や依頼を受けられるようになりました。これは自分自身の在り方と、相手に寄り添う姿勢があってこそだと思っています。
道徳と変化で未来を創る
これから先の会社としての成長について伺います
── いま、会社を経営するにあたって難しいと感じている課題など「壁」はありますか? また、会社の規模・成長率について、どのように会社を大きくしていきたいですか
会社の成長には常に壁があります。例えばオフィス移転には数億円単位の投資が必要であり、資金面の課題は避けて通れません。また、人が増えれば理念や情熱が薄まるリスクも出てきます。だからこそ採用に徹底的にこだわり、ミスマッチを防ぎ、定着率を高める努力をしています。研修や制度を整え、全員が理念を共有できる仕組みづくりに注力しています。ビジネス面では「川畑さんに任せたい」と言っていただける存在になることを目指し、一つひとつの案件に全力で応えています。壁は常にあるからこそ、挑戦し続ける意味があると考えています。
これから先に取り組みたい社会貢献・社会課題解決の取り組みについて伺います
── 事業を通じてこれから先どのように貢献・社会課題に向き合っていきたいとお考えか教えてください
私の社会貢献の軸は「日本を強くする」ことです。円安で「日本は安いから旅行先に選ばれる」と言われる現状は、誇りを持つ国として看過できません。日本の文化、技術、ものづくりは世界に誇れる財産です。それを発信し続けるには、強い企業を増やすことが欠かせません。だからこそ、買い手を強くし、成長させるM&Aモデルを選びました。強い企業が増えれば、回り回って日本の資本は世界に広がり、国力を押し上げます。私はBisideを通じて、その未来を実現したいと考えています。
経営の信念と事業の展望について伺います
── 経営者として「経営をする上でこれは絶対に譲れない」と思う信念や価値観はありますか?その信念を事業運営にどう反映させていますか?
経営の信念は「道徳・変化・仲間・揺るがない想い」の4つです。まず、「いやなやつ」とは働かない。誠実さと道徳を持つ人とだけ共に進む。次に、変化を恐れず挑戦し続けること。そして仲間やその家族の幸せまで思いを馳せること。最後に、どんな困難にも負けない強い想いを持つことです。これらを浸透させるために新入社員にはBysideのミッションステートメント(行動指針)を私が直接3時間かけて伝える研修があります。非常に体力を使いますが、理念を全員が体現する組織を築くことこそ、未来の成長につながると信じています。

思い切り遊んで挑戦していこう
このインタビューを読んでいただいた学生さんへのメッセージをお願いします
学生時代にしかできないことは「全力で遊ぶこと」です。社会に出れば肩書きや責任がつきまといますが、学生時代は“何者でもない”唯一の時間。だからこそ仲間と全力で遊び、挑戦し、失敗してほしい。その経験は必ず20年後にあなたを支える財産になります。Bysideでは、一人ひとりを「人生を預かる存在」として迎え入れます。親御さんの期待を背負い、家族のように育てる覚悟があります。新卒で入社する会社は一生に一度。そのキャンバスに最高の色を加えられる会社でありたいと願っています。
