逆境が育てた、折れない原点
どんな幼少期・学生時代を過ごしたか教えてください
── 幼少期の想い出を教えてください
幼い頃から活発で、野球一筋。体力も精神力も、そこで徹底的に鍛えられました。
クラスではよく級長に指名され、生徒会にも挑戦しました。落ちたこともありますが、最終的には先生に頼まれて生徒会長を務めるようになりましたね。言われたことをただ受け入れるより、「納得できないことはぶつかる」。
その姿勢は、この頃から変わっていない気がします。
学生時代について詳しくお聞かせください
── 学生時代はどのように過ごしていましたか?学生時代の想い出を教えてください
高校まで野球一筋でした。ただ、高校時代は少し迷いもありましたね。リーダーに指名され続ける自分が嫌になって、「自由に生きたい」と思った時期もありました。しかし、3年生頃には「これが自分なんだ」と受け入れられるようになりました。高校卒業後はアメリカへ留学し、大学生活を送りました。ニューヨークで証券マンを目指す世界を見て、「世の中にはいろんな生き方がある」と実感しました。アメリカでは日本語を教える家庭教師のアルバイトもして、人に教えること、人と向き合うことの面白さを知りました。この経験が、後の人材育成にもつながっています。
社長になるまでのきっかけやキャリアについて伺います
── 初めて就職したきっかけや、その職場での経験を教えてください。また、会社を立ち上げることに対して、準備など取り組んだことを教えてください
就職活動は一切していません。
両親が離婚するタイミングで大きな怪我もあり、日本に戻って父親の運送会社に入りました。21歳で専務として、経営・営業・採用まですべてを任される立場でしたね。でも、その10年で会社の売上を約3倍に伸ばした経験があります。だからこそ「経営はこうやるものだ」という感覚が、自然と身についたと思います。ただ、父親とはどうしても価値観が合わず、最終的には自分で会社を立ち上げる決断をしましたが、この経験が今の経営の土台になっています。
知恵で勝つ、等身大の経営
企業名に込めた想い・由来を教えてください
創業時、正直お金はありませんでした。母親から借りた300万円が資本金のすべてです。「じゃあ、自分は何で戦うんだ?」と考えた時に残ったのが“知恵”でした。だから社名は「ワイズ通商」。ワイズ=賢さ、知恵。お金がないなら、頭を使えばいい。工夫すれば勝てる。その覚悟をそのまま社名に込めています。背伸びした名前じゃなく、自分自身の立ち位置を正直に表した名前ですね。
事業を始めるきっかけについて教えてください
── 初めてこの事業に関わることになった時の心境を教えてください。また、創業当時、特に大切にしていた考えや信念はありますか?
最初から立派な志があったわけじゃありません。
父親の会社を継ぐつもりで頑張りましたが難しく、その後母親の会社に入る選択肢もありましたが、「それじゃ意味がない」と思いました。だから自分でやろう、と。正直、創業当初は2年ほど実力を証明したら終わりにするつもりでした。でも3年目くらいから、社員が集まり始め、自分を信じて入ってくれた人が、成長して、稼げるようになっていく。それが面白くて、「この会社を本気でやろう」と腹をくくりましたね。
事業に込めた想いについて教えてください
── この事業を通じて、どのような想いを世の中に届けたいと考えていますか?
運送業そのものに強いこだわりがあるかと言われると、正直ないです。
でも、この仕事には“困っている人”が必ずいる。車が見つからない、納期に間に合わない、責任を押し付けられる── そんな現場を何度も見てきました。だから僕は「その苦しみ、全部僕が引き受けます」と言う。責任を取る覚悟を示す。すると「じゃあ全部任せたい」と言ってもらえる。結果として会社は大きくなりました。誰かの修羅場を引き受ける。それが、この事業の本質だと思っています。

人を信じ、力を引き出す
趣味・特技について伺います
── 趣味や特技に関してのエピソードがあれば教えてください。また、趣味や特技が仕事に活かされているなと感じたことはありますか?
趣味は釣りですね。それもマグロやカジキを狙う本格派です。相手は魚なので、人付き合いはありません(笑)。特技は……人たらし、ですかね。実は人見知りで、人と話すのは苦手でした。でもこの仕事をする以上、逃げられない。努力してきた結果、相手の話をよく聞き、その人の可能性に気づけるようになった。自分でも「人の才能を引き出す力」は、特技と言っていいと思っています。
経営者としての「自分らしさ」についてお聞かせください
── ご自身の強みや個性について、どのように捉えていますか?また、その強みを活かして、どのように事業や経営に反映させていますか?
嘘を言わない、逃げない、将来を本気で考える。
これは誰にも負けない自信があります。面倒なことを部下に押し付けることはしません。本当に大変なことは、必ず自分が最初に受け止める。そうしないと、人は育たないと思うからです。経営者は一番前で泥をかぶる存在。それが僕のスタイルです。
ご自身の経営者としての強みを活かした具体的な取り組みについて伺います
── 「これは自分だからこそできた」と思える取り組みや成果はありますか?
みんなが「無理だ」と言う時に、僕はチャンスだと思える。リーマンショックや業界不況の時こそ、採用に動いたり、新しい施策を打ったりしました。特に印象深いのは、大卒採用。業界的に前例がなかった時代に、あえて挑戦しました。反発もありましたが、議論し、説得し、結果として会社の未来を広げることができた。周りに流されず、本質を見る。それが強みですね。
人を軸に、未来を拓く
これから先の会社としての成長について伺います
── いま、会社を経営するにあたって難しいと感じている課題など「壁」はありますか?
最大の壁は採用です。毎年5~10人は採れていますが、もっと増やしたいし、質も高めたい。
特に新卒に力を入れています。なぜなら、まだ自分の可能性に気づいていないから。そこを引き出すのが、僕の役割です。会社のブランド力を高めるため、拠点の移転やスポンサー活動など、できることはすべてやっています。
これから先に取り組みたい社会貢献・社会課題解決の取り組みについて伺います
── 事業を通じてこれから先どのように貢献・社会課題に向き合っていきたいとお考えか教えてください
最近では、地域のシンボルだった大型ホテルを再生しました。コロナ後、4年間閉館していた施設を引き継ぎ、街をもう一度元気にする。そのほかにも、少年野球チームの支援や大会の主催など、地域に根ざした活動を続けています。会社があるのは、地域のおかげ。その恩は必ず返したいですね。
経営の信念と事業の展望について伺います
── 経営者として「経営をする上でこれは絶対に譲れない」と思う信念や価値観はありますか?
利益はお金だけじゃない。人も、時間も、気持ちも利益です。誰かを踏み台にして成長する会社は、絶対に作らない。たとえ売上が下がっても、その信念は譲れません。心のきれいな人が集まる会社は、必ず強くなる。僕はそう信じています。

嘘をつかない、素直な、心の綺麗な人。そんな人と是非一緒に働きたいです。
このインタビューを読んでいただいた学生さんへのメッセージをお願いします
ワイズ通商は、まだまだ成長途中の会社です。でも、数字だけを追う会社ではありません。求めているのは「心のきれいな人」。素直で、人を大切にできる人です。リーダーじゃなくていい。自分の可能性にまだ気づいていなくていい。その力を引き出すのが、僕の仕事です。一緒に、人が育つ会社をつくりましょう。
