原付が欲しくて始めたバイトが、“働く面白さ”に気づくきっかけだった
どんな幼少期・学生時代を過ごしたか教えてください
── ご家族はどんな方々でしたか?幼少期の想い出を教えてください
父が喫茶店を経営する家庭の長男として育ちましたが、当時は「家業を継ぐ」意識は皆無でした。ただ、生活の中に常に父の働く姿がありました。高校・大学時代はとにかくアルバイトに明け暮れる毎日で。原付や車が欲しいという動機でしたが、スーパーの品出しからピザ屋まで、禁止されていた校則を潜り抜けてまで働いていましたね(笑)。お金のためというより、「自分で動いて対価を得る、働くことそのものの楽しさ」をこの時期に体感したことが、今の商売人としての基礎になっています。
学生時代について詳しくお聞かせください
── 学生時代はどのように過ごしていましたか?学生時代に目標にしていたことはありますか?学生時代の想い出を教えてください
正直、明確な目標はなかったです(笑)。
高校生の頃からアルバイトはかなりしていて、原付を買いたかったのがきっかけでした。
工場のライン作業、スーパーの青果、値引きシール貼り、ピザ屋など、本当に色々やりました。
接客が好きというより、「働くこと自体が面白い」と感じていたのかもしれません。
大学時代もアルバイトを掛け持ちしながら、遊んだり、車を買ったり。
その中で、飲食の仕事に自然と興味を持つようになっていきました。
社長になるまでのきっかけやキャリアについて伺います
── 会社を任されることになった背景や、その時の気持ちを教えてください
大学に入ってから、実家の仕事にはほとんど関わっていませんでしたが、大学時代には週1〜2回実家の喫茶店を手伝い、他の飲食店でもアルバイトをしていました。さまざまな現場で経験を積むうちに、「将来は飲食業でやっていきたい」と思うようになりました。しかし、この時点ではまだ「家業を継ぐ」という意識はありませんでした。
大学卒業後、父の会社に入社し、当初は仕入れたコーヒー豆を使った喫茶店の運営に携わりましたが、「これでは特色が出ない」と感じ、自家焙煎に挑戦することを決意しました。自家焙煎は未経験でしたが、セミナーに参加したり、自分なりに学んだりしながら進めていきました。
リニューアル後、経営がうまくいかず、父との意見が衝突することも増えましたが、最終的には父が現場から離れ、私が店長として店舗運営を担うことになりました。オンライン販売など新しい挑戦を重ねる中で、迅速な意思決定が求められ、代表に就任することとなりました。
コーヒーで人と人をつなぎ、幸せの輪を広げたいという想いから始まった事業
企業名に込めた想い・由来を教えてください
「ROKUMEI COFFEE」の「鹿鳴」は中国の故事が由来です。
鹿が鳴いて仲間を呼び集め、みんなでよもぎを食べる場面が描かれています。
奈良=鹿という地域性もありますし、「コーヒーを通じて人を集めたい」「お客様も仲間も呼び寄せられる存在でありたい」そんな想いを込めて名付けました。
ロゴにある「ROKUMEI COFFEE Co.」の頭文字を取ると「ROCOCO」になるのも、これまでの歴史を大切にしながら新しいものを作っていく、という意味を込めています。
事業を始めるきっかけについて教えてください
── 継承時に「変えたくないこと」と「新たに取り組みたかったこと」は何ですか?
代表交代の前後からEC事業を立ち上げ始めました。
最初は売上もほとんどありませんでしたが、コンサルを入れたり、試行錯誤を重ねていました。
コロナ禍で店舗営業が厳しくなった一方、ECは一気に伸びました。
このタイミングで、会社としての在り方や組織づくりも大きく変わっていったと思います。
事業に込めた想いについて教えてください
── この事業を通じて、どのような想いを世の中に届けたいと考えていますか?
私たちの理念は「至福のコーヒー時間を作り、幸せの輪を広げる」ということです。
この理念には、コーヒーを通じてお客様と生産者の双方に幸せを届けるという思いが込められています。
私たちが提供するコーヒーは、ただ美味しいだけではなく、もっと深い意味があります。コーヒー生産者が適正な価格でしっかりと報酬を受け取れる仕組みを作りたいという思いが根底にあります。生産者に公正な対価を支払い、その結果としてお客様にはより素晴らしいコーヒー体験を提供することができるのです。これによって、生産者もお客様も幸せになり、その好循環が広がっていくことが私たちの目指すところです。

任せる決断と新たな挑戦が、会社を次のステージへ進めた原動力
趣味・特技について伺います
── 趣味や特技に関してのエピソードがあれば教えてください
現在の趣味は筋トレで、体を動かすことが好きです。以前は2010年から自家焙煎を始めて、10年間仕事に没頭していました。コーヒーの産地を訪れるなど、仕事に関連することばかりしていましたが、コロナ前から業務を他の人に任せるようになり、筋トレを始める余裕ができました。
2018年には焙煎の大会で優勝し、業務の一部を社員に任せるようになり、2019年から社員が増え会社も成長しました。しかし、コロナで店舗営業が難しくなり、EC事業が急成長しました。この時期に会社の組織化と仕組み化が進みました。
経営者としての「自分らしさ」についてお聞かせください
── ご自身の強みや個性について、どのように捉えていますか?また、その強みを活かして、どのように事業や経営に反映させていますか?
私の経営スタイルは「挑戦と失敗」に尽きます。挑戦を重ね、失敗から学びながら成長することが私の軸であり、常に新しいことに挑戦し続けています。例えば、現在進めている出店や最初に自家焙煎を始めた際、最初はまったくの素人からスタートしましたが、セミナーに参加して学びながら進めました。その他にも、さまざまな大会に挑戦し、失敗も多く経験しましたが、挑戦を恐れずに続けることが重要だと考えています。
EC事業もその一環で、新しい挑戦を続ける中で失敗も経験しましたが、それでも諦めずに挑戦し続けることで必ず成長できると信じています。このような姿勢が会社全体に良い影響を与え、社員たちもその姿勢を見て共に成長しています。挑戦と失敗から学ぶことで、会社は前進し続け、成長が加速していると実感しています。
ご自身の経営者としての強みを活かした具体的な取り組みについて伺います
── 特にこだわっている商品やサービス、または社内の文化などがあれば教えてください
全店舗でハンドドリップからマシーン抽出に切り替えたことです。
品質を担保できる技術レベルになったことで、提供スピードや接客の質が向上し、売上にもつながりました。
「昔ながら」にこだわるより、テクノロジーを取り入れて、より良い体験をつくる。その判断は代表として大きな決断でした。
100店舗展開へ。店長が経営者として成長する会社の未来戦略
これから先の会社としての成長について伺います
── いま、会社を経営するにあたって難しいと感じている課題など「壁」はありますか?また、会社の規模・成長率について、どのように会社を大きくしていきたいですか
店舗展開を進める中で、1店舗1億円以上の売上を目指すため、店長には経営者としてのスキルを求めています。これが大きな課題であり、しっかりとした人材育成が必要だと考えています。 全店舗を同じ形で展開するわけではなく、それぞれに個性を持たせる予定です。そのため、店長には企画力やマーケティングの力も求められます。店舗運営は店長が中心となり、地域ごとの特徴に合ったプロモーションを企画・実施できるようにしていきたいと考えています。 また、「商人」という言葉を大事にしており、お客様に喜んでもらうために、サービスやおすすめをしっかり提供できる精神を持った店長を育てることが重要です。現場での柔軟な対応力を持つ人材を育成し、店舗ごとの良さを最大限に引き出せる環境を整えたいと思っています。 最後に、今年度は幅広いスキルを持った学生を採用し、将来の店舗展開を支える人材を育成したいと考えています。学生の成長をサポートし、彼らが自分の力で進んでいける環境を提供することが、今後の成長に欠かせないと感じています。
これから先に取り組みたい社会貢献・社会課題解決の取り組みについて伺います
── 事業を通じてこれから先どのように貢献・社会課題に向き合っていきたいとお考えか教えてください
全国展開を進めていきます。東京(複数店舗)、渋谷、福岡への出店を予定しております。
将来的には100店舗を目指していますが、どの店も同じではなく、地域ごとの個性を大切にしたいです!
店舗とECをつなぐOMO戦略で、オンライン・オフライン両方からファンを増やしていきたいです!
経営の信念と事業の展望について伺います
── 経営者として「経営をする上でこれは絶対に譲れない」と思う信念や価値観はありますか?
成長志向ですね!
成長志向があって、能動的に動ける人は、言われたことをこなすだけでなく、「もっとこうしたら良くなる」と考えられる人になります。
接客が好き、コーヒーが好き、だけでなく、「どう価値を届けるか」「どう事業を伸ばすか」そこに興味を持てる人と出会いたいですね!

仕事は楽しんだもの勝ち。前向きに挑戦できる人と一緒に働きたい
このインタビューを読んでいただいた学生さんへのメッセージをお願いします
仕事は、捉え方次第だと思っています!
自分が楽しいと思えば楽しくなるし、面白くないと思えば、そういうものにもなると思います。
どうせやるなら、前向きに、チャレンジしながら楽しんでほしいです!
そんな姿勢の人と、一緒に働けたら嬉しいです!
